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大気圏内を自由に飛行することはできますか?

中学1年生からの質問



回答内容

地球を取り巻く大気は地表から宇宙空間まで連続的に薄くなっていきますが、大気圏というと地表からだいたい数百キロメートルくらいの範囲を言います。そのなかでも高さによって性質の違う層に分けられているので調べてみてください。いちばん地表に近い層は対流圏と呼ばれていて広い範囲の気流や局所的な風などの起きる層す。これは地表から高さおよそ9-17km程度までの範囲(赤道近くでは厚くて南極や北極では薄い)で、質量で言うと大気の成分の半分以上は対流圏にあります。その中では高さが高くなると空気も薄くなって温度も下がり(1kmごとに摂氏6.5度)、ます。ジェット旅客機が飛ぶのはだいたい高さ10km(高度1万メートル)くらいですが、外の気温は摂氏マイナス35度くらいになりますし、空気も薄くて人間が呼吸するには酸素が足りません。だから旅客機の中は、人間が生きていて快適に過ごせるように暖房と気圧が調整されています。鳥のなかにはそういう過酷な環境の高度1万メートルくらいのところを飛べるものもいるのはすごいですね。大気圏内を自由に飛行するためには、低温や薄い空気の他にも、風や雨や雪や雷なんかも邪魔になりますから、気をつけてください。











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